英語の弔辞:2004年6月2日

数年前のことになりますが、長年英語教育にたずさわっていらした先生が英文の弔辞を用意なさって、英語でこれをお読みになりました。

故人の人柄を偲び、その功績を讃える大変結構な弔辞でした。ただし、弔辞の結びで「Good-bye forever」とおっしゃったのでびっくりしました。

日本語の感覚で、「友よ、永遠にお別れする時が来た」というような表現を意図されたのだと察せられます。ただし、英語の感覚ですと、「あばよ、これで縁が切れた」のようなニュアンスが出てしまいます。

本来ならば、「May you rest in peace」、すなわち「安らかにお休みください」といった類の言い回しで故人をねぎらうのが弔辞を結ぶ常套句です。

このように英語と日本語の使い分けは気を付けないとチグハグなことになりがちです。

文法、つづり、発音、どれをとってもこれといった欠点はないのに「英語にはなっていない英語」の横行するところが日本式英語の味わい深いところです。

英語の話
英語の話
 言葉づかい
文法は規則ではありません
「Boys, be ambitious」のニュアンス
アメリカ英語は古典的
何でも「ひっつかみ」ます
モアベター
副詞の「places」
make loveと時代の変遷
e-mail:どっちなの?
奇妙な話だけど
英語の弔辞
過剰矯正
「うまい・へた」の見分け方
「アメリカ人なんか文法を知らない」?:おいおい、そんなこた、ありません
日本語は便利です:単語の数が少ないから
 発音の秘訣(一読で10倍発音がきれいになります)
東北弁的発音のすすめ
「猫」の発音
英語の音は日本語より長い
 発音(一般)
反復演習をしても発音はきれいになりません
マイケル・ケーンとアメリカ英語
「ラ行」、「L」と「R」、そして「D」!
「なんたら英語」とか「なんたら訛」について
語尾の子音:「direct」は「ダイレク」ではありません
「mountain」が正確に発音できるかな
 その他
ICAO Alphabet
国別英語力での日本の順位
発音記号フォント
引用符・アポストロフィー・em dash・en dash
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読みやすい英文